毎日当たり前のように使っているタオルのこと、皆さんはどれくらいご存知でしょうか?
タオルって、どんな生地できているの?タオルの織り方や端っこの部分の名前は?よく考えてみると、実は知らないことの方が多いかもしれません。
今回は、そんなタオルの構造と各部の名前、そして、意外に知られていないタオルの種類やサイズについてご紹介いたします。
■タオルの構成と各部の名称について
タオルを構成している生地の名前や、タオルの端っこ部分の名前などをご存知でしょうか?実は、それぞれにちゃんとした名前がついています。
主なものは以下の通りです。
・ヘム
タオルを縦長に広げて置いた時の上下(短辺)の端のこと。生地が折り重ねて縫われているので、パイル生地の部分よりも分厚くなっています。この部分の縫製の処理が甘いと、洗濯の時にほつれてしまうことも。タオルの強度に関わってくる重要な部分です。
・ミミ(耳)
タオルを縦長に広げて置いた時の左右(長辺)の端のこと。タオルの生地は、織り上がった時にはいくつものタオルがつながっている大きな反物の状態です。それらを裁断し、両端の耳を縫製することを耳縫いといいます。
・パイル
タオルの特徴である表面のループになっている部分のこと。このループがお肌との間でクッションのような役割を果たすことで、平織りの生地とは違った、ふんわりとした肌触りを生み出します。また、優れた吸水性や保温性、保湿性をもつ生地になります。
・ネーム(タグ)
メーカーや各マーク等をプリントまたは織で表示する、タオルに縫い付けられたものです。テープ状の生地にプリントする「プリントネーム」と、文字やマークを生地と同じように織で表現する「織ネーム」とがあります。国産タオルブランドとしておなじみの「今治タオル」のネームタグは、織りネームと言われるものです。
・緯糸(よこ糸)
生地の横方向に通っている糸を緯糸(よこ糸)といいます。一般的な生地をよく見てみると、糸が碁盤の目のように交差しているのが分かります。生地は、たくさん並んだ経糸を上下に移動させ、その間を直角方向に交差するように緯糸を通していくことで織り上がります。昔の機織り機でいうと、左右を行き交うシャトル(杼ひ)のことです。
・地経糸(じたて糸)
生地の縦方向に通っている糸を経糸(たて糸)といいますが、パイル生地の場合は、パイル経糸と区別するために、生地自体を構成している経糸のことを地経糸(じたて糸)といいます。生地の長さは、この地経糸の長さで決まります。
・パイル経糸
パイル経糸は、タオルの最も大きな特徴であるパイル(生地表面の輪っかの部分)を作りだしている糸です。一般的な生地は、経糸と緯糸という二つの糸を使って織り上げますが、パイル生地はそれにこのパイル経糸を織り込んで作ります。
中には、聞いたことがある名前もあるかもしれませんね。
タオルの話題の時に、「うちのバスタオルヘムが・・・」などと使ってみると注目されるかも・・・!
■タオルの種類について
用途による種類
タオルを用途と種類によって分類すると、およそ次のようになります。
用途 | 主な種類 | 主な使い方 |
日常的に使うもの | タオルハンカチ | ハンカチ |
ウォッシュタオル | ハンカチ、おしぼり | |
フェイスタオル | 家庭用、一般的タオル | |
バスタオル | 湯上り用 | |
特別の目的で使うもの | ビーチタオル | ビーチ、プールなど |
スポーツタオル | スポーツタオル、首掛け | |
マフラータオル | 応援グッズ、マフラー | |
寝具として使うもの | タオルケット | 就寝時のふとん代わり |
タオルサイズの一例
これらのサイズは、日本に流通しているタオルの一例です。最近の欧州事情などでは異なるサイズのものも流通しているため、日本でもその影響を受けたものはあります。
使うシーンや体の大きさによっても、使いやすいタオルの大きさは変わります。自分に合ったサイズはどれか、使い比べながら探してみましょう。